Fratello di primadonna
「似合ってんぞヴァレリオ!」
「こンの、ド変態オヤジが……っ、ああ……!!」
意味のない虚勢を吐いた途端店主(オヤジ)は激しく腰を埋めてきやがった。俺は日帝(インペリアル)の女学生の制服を着せられ、その制服を作った当人に組み敷かれていた。真っ黒なセーラー服に真っ白な三本のラインが映える。オヤジはこの襟のタイプをカントー襟と言っていた。他にもカンサイ襟とかナゴヤ襟とかもあるとか言ってたが、それの意味は俺にとってどうでも良かった。オヤジはインペリアルの制服にはブレザータイプもあるが、ストイックなセーラーの方がエロさを際立出せると言っていた。3本のラインと同じ色のスカーフは既に形が崩れ、形ある装飾ではなくただの布が挟まってるも同然だった。漆黒の膝丈スカートはめくり上げられ、俺のチンポを店主の目下に晒していた。虚勢を吐いてみたけど悪ぃ気はしない。寧ろ快感に堕ちていく様っていうのは嫌いじゃないぜ。
「どうよ、俺の傑作は?」
「恐れ入ったぜ。写真1枚でここまで再現するお前さンにはド変態の称号をやンよ……!」
「さっきからド変態ド変態って、姉貴にこんな性癖開拓されたお前も同類だろ! ド変態野郎!」
オヤジのチンポが俺の前立腺を掠めてくると同時に、つるつるとした感触の上衣の裏地が乳首に触れる度にびくりと反射し、女のような声を荒げてしまう。
「あ……、うぅっ……!!」
ガキの頃、姉貴の服を着せられては、姉貴の生ける着せ替え人形にされたことがあった。最初のうちは必死に抵抗した。だが姉貴の気の強さに押されてそのうち抵抗することを放棄せざるを得なかったと同時に、それに対してまんざらではない自分がいたことに気付いちまった。
「ヴァレリオ、そんなに激しく腰振られちゃあ俺ァもうイっちまいそうだ!」
「っ、じゃあ、射精しちまえ……! 射精せるンならな!!」
元々俺はこのオヤジが経営する服屋の客だった。その昔、じいちゃんから貰ったコートの丈を直してくれる服屋を探していた時に見つけたのがこの店だった。オヤジもかつてミラノで服屋をやっていて、BETA大戦で流れ着いた此処アラスカで運良く服屋を続けられてると言っていた。コートの丈を直してくれるだけで良かったものの、どうもオヤジは野郎だったら俺のような奴が好みだと言うから幾度か寝たが、二、三度前位から「女装こそ野郎にしか出来ねえことだ」と絆され女装プレイに付き合わされている。俺は女学生用のセーラー服を着せられてチンポ勃たせながらケツを掘られているうちに、ガキの頃の何かを思い出し、女の恰好で抱かれることに普段のセックス以上の興奮を覚えてしまった。インペリアルの制服はスクミズもそうだが地味に見えて破壊力はデカい。オヤジの観察眼、いやド変態ぶりは称賛に値するぜ。
目前のオヤジをド変態だなんだと吐き捨ててはいるが、オヤジのチンポは中々悪くないし、それに惚れ込んで腰を揺さぶる俺も同じようなモンだけどな。
「おっ、じゃあお望み通り肛膣で射精させて貰うぞ!」
「……あっ!! 待て……っ!」
「なんだよヴァレリオ。今更焦らしプレイやろうだなんて言うつもりじゃねぇだろうな?」
「ち、違ぇよ……! お前さンに頼みがあるンだ!! というか、お前さンじゃねぇと頼めねえンだよ!! 聞いてくれるか?」
「何だ? 今からもう一ラウンドヤるつもりか? こんなオヤジ絞っても面白くねェだろ?」
これからオヤジに懇願することを既に脳内でイメージ化していたが、それが実際に具現化されると更なる期待を高めた瞬間、カウパーが腹や腿にどろどろと伝っていくのを感じていた。
「……国連のC型軍服、あのグレーのヤツな、……アレ作ってくれねェか? っ、勿論女モンで……!! 俺の含めて三着……! ……あああああっ!!!!」
そう言った瞬間、捲れた黒いスカートに白いザーメンが飛散していた。
「オーケー女装早漏野郎。 だがこっちにも条件がある」
「ああっ!! やめっ……ろ!! イったばっかだぞっ……!!」
絶頂を迎えたばかりの躯でひたすらアナルを抉られるのは、快楽であるにも拘わらず結構キツいモンがある。思わず顔を歪めてしまう。
「お前のその顔、いつ見ても可愛いな」
このオヤジはいつもこうだ。俺が先にイった所をガン掘りするのが好きらしい。
「話を、逸らすンじゃねェ……! さっきの条件って、なンだよ……!」
「三着?だっけ? じゃあ後三ラウンド一気にヤらせな」
「結局……、それか、ァ……っ!! こンの遅漏オヤジめ!! おめェが三ラウンドヤる間に、俺がどンだけ絞られるか……解ってて言ってるのか!? あひっ……!!」
絶え間ないピストンに堪えられず俺はオヤジの肩に手を回してしまっていた。
「どんな理由であれ、俺を乞うてくれるなんて嬉しいぜ、ヴァレリオ」
「アンタのせいで忘れかけてた性癖を思い出したンだよ、……ったく、オヤジには敵わねェな……」
「ヴァレリオ、カンサイ襟とナゴヤ襟どっちがいい?」
オヤジはベッド横に置かれたトルソーを指差した。トルソーは三つあり、一つは何も掛かっていない。残り二つには似たようなセーラー服が纏われていた。オヤジは襟が胸まであり、襟のシルエットがストレートになっているものがカンサイ襟、襟が胸の下まであるものがナゴヤ襟だと言っていた。どちらも今着ているセーラーよりも襟は大ぶりで存在感がある。なるほど、襟の形にも色々あンだな。……って、
「テメェ作ってたのかよ!?」
「いや、ヴァレリオに着て貰いたくて一着作ったらつい手が止まんなくってよ……」
「わーったよ、後三ラウンド受けてやるから、C型軍服宜しく頼ンだぜ」
俺は徐ろに着ていたセーラーのファスナーを開けた。
***
後に届いた国連軍C型女子制服の完成度は俺の持ってる男性用軍服と変わらないほどの出来であった。やっぱりこのオヤジは変態だ。良い意味でな。
さて余分に作って貰った二着は俺からのプレゼントだ。俺はヴィンセントに連絡を取る。
「あっヴィンセント? 今から俺の部屋来られる? ユウヤも一緒か? じゃあユウヤも連れてきてくれ!」
初めて暴露する性癖に友人を巻き込むのはどうかと思ったが、これだけ親しい奴になら暴露しても後悔はないと判断しての決断だった。今からこれに袖を通せると思うだけで俺の股間は既に昂り始めていた。
【了】
2018/07/29
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